咥えタバコとハンケチ

□00:その名は
3ページ/4ページ

「「え」」

「直ぐに探しに行け。虎より優先で、な。
国木田、大宰、頼めるのは御前だけだ
何も知らない者に頼むのは荷が重すぎる」

突然現れた社長に告げられた情報。
驚きが隠せなかった。


「ある日、姿を消した理由は知らないがな…
風景に詫びることもあるんじゃないのか」

口角を上げた社長に悟った
あぁ、本当にこの人には隠せない。と。
二年半年前に、姿を消した原因。

「社長は何でも知ってるんですね、いやぁ、凄いなぁ。今度どこから仕入れてるか教えて下さいよ〜」

一瞬、瞠目したものの大宰は直ぐにいつもの笑顔を返し、軽口を叩く。
そして、ふんふんと鼻歌を歌いながらなんでもないように事務所から出て行った、少し早足なのは隠せていなかったが。

「おい、待て大宰!」

俺も直ぐに大宰を追った。


日本にいるらしい。
そして多分、物凄く近くに。

最強ともいえる異能を持つ者、
武装探偵事務所の元一員でもあった、
「大宰、見つけたら御前はなんて声をかける?」
「さぁね」

その人物の名前は
荒野 風景という
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ