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□私の伝え方
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「なまえチャァン
スカート短すぎるんじゃナァイ??」
『え、そうかな?』
「最近短くしたよねェ
どうしちゃったわけェ?」
どうしたもなにも、女友達に指摘されて出来心でしてみただけだ。
そんなことより………
『靖友これどういうつもり?』
そう。あたしたちは幼なじみのはず。なのに背中は壁にぴったりくっ付いていて、前には靖友、顔が近すぎて目なんて合わせられない…
『恥ずかしいよ!!離れて!こーゆーのは彼女にしなさい!』
「居ねぇヨ!!んなもん!!」
『あぁ知ってた』
「…!!ぶっとばすヨ?」
『てゆかなんでそんなに靖友に怒られなきゃいけないの!?あたしの勝手じゃん!!』
あー冷静だったけどだんだんムカついてきた。
「ハッ、逆ギレかヨ!
相変わらずいい度胸してんなァ!」
『いい加減手離してよ!!』
「やだ」
『は?意味わかんないんだけど!!!』
「……」
『……』
「………
……チッ」
あれ?いつもはここからもっとヒートアップするんだけどな…
手はすぐに離されて、呆気に取られたあたしは、咄嗟に「ありがとう」と言ってしまった。
「……俺はさ、
…俺はなまえチャンのこと幼なじみなんて思ってないヨ」
『……!?』
「今日、他の男がオメェの脚ばっか見てた。
ムカついたんだヨ」
『……』
「何でだと思うゥ?」
『……』
なんとなく言われることが想像出来てしまうのは、幼いころからずっと一緒居たから?それとも期待をしてしまっているからだろうか。
顔に熱が集まる頃には、もう一度手を掴まれてまた背中が壁にくっ付いた。
「好きだヨ。なまえチャン。俺のになってヨ。」
驚きすぎて瞬きが出来ず、しまいには涙が出てしまったあたしに靖友はハッと笑って、おでこにキスをした。
明日からはスカートの長さを戻そう…と考えてるうちに、真正面から近づいてくる顔に今度は自分からキスをしてみた。
(告白の答えはもちろんyes.だけど口には出してあげない。)