ココロの詩
□ココロの詩(うた)1
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拝啓、十年後の僕、あなたは今何をしていますか?
小学校のとき、こんな手紙書いたなー
そう思った時にはもう遅かった
駆け抜けていく猫を尻目に僕の体は動かなくなった
目覚めた時には僕の体はベットの上、でも、僕は動いてる?
誰か女の子が泣いてるその子は僕のことを「ナギ」と呼んで泣いていた
どれくらいたっただろう、僕の体はやってきたおじさん、おばさんの手でとある家まで運ばれた
女の子が家にいるから多分、ここは彼女の家なのだろう
まだ泣いているその子の事をおじさん、おばさんは「ナミ」と呼んだ
ナミと呼ばれた子は彼らの事をお父さん、お母さんと呼んだ
「那美、泣いちゃダメ、お兄ちゃんも那美の泣き顔見たくないと思うよ?」
「お母さん、私と那岐は双子なの、二人で一人なんだよ!?その片割れが死んじゃったのに泣かずにいられないよ...」
どうやら僕の名前は那岐、彼女の名前は那美で双子らしい
「......ナミ...」
思わず声に出してしまった、でも、きっと聞こえないだろう、ぼくは死んでいるのだから
すると、彼女はいきなり顔をあげた
涙味の彼女と目が合った瞬間、僕は確信した、
《彼女は僕が見えている》
僕は手招きして廊下へ出た、そこはやっぱり幽霊らしくドアを通り抜けて
那美は、父さんと母さんにうまい口実を作って廊下へ出てきてくれた