アベンジャーズ-超人に憧れて-
□5.俺達の勝利、それから
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〜マンハッタン、街中〜
ズドォン…
「おい!キャプテン、清夜!」
「何処にいるの!ちゃんと生きてる?」
「っ…クリ、ント、ナターシャ、さん?」
「「清夜!?」」
俺が声を出すとすぐそこにいたらしく2人が声を揃えて名前を呼ぶ
ガラッ
「っ、うわ〜…頭がクラクラする」
「清夜!!」ガシッ
「ちょ、…何でクリントなの?此処はナターシャさんでしょ」
瓦礫の下から俺が顔を出すとナターシャさんじゃなくてクリントが抱きついてきた
「うふふ、クリントもだいぶ心配してたの、許してあげて?」
ナターシャさんは俺の隣にいたスティーブさんを起こしながら此方をみた、ナターシャさんの目にも薄っすらと涙が浮かんでいた
「クリント…」
俺はクリントの胸に埋もれているから顔が見えない、でも…
「…馬鹿野郎、何が死ぬなら憧れの人達を守って死にたいだ、ガキのくせに強がんなよ」
「うん…うん、ごめんねクリント」ギュッ
この後トニー、バナーさん、ソーさんの3人が歩いてきた…トニーは俺を見つけると直ぐに説教を始めてきた、他のみんなに助けを求めても
「今回は貴方が悪いわ」
「すまない清夜、僕もナターシャに賛成なんだ」
「ううっ…スティーブさん」
「・・・ちなみに、僕も怒ってるからね、トニーの次は僕だよ?」
「へっ、ざまぁみろ」
「・・・はぁ」
ガンッ
「君は人の話を聞いているのかい?」
「痛っ…く、無いけどいきなり何をするんですか」
「君が人の話を聞かないからだろ…まったく、いつも君は1人で決めて突っ走る」
「それはアベンジャーズのメンバー全員でしょ?」
「そういう事じゃない…とにかく、君はもう少し自分を大切に」
「分かったって!煩いなぁ」
「それが親戚に対する言葉使いか?しかもお金持ちで世界的有名な」
「お金持ちとか有名とか自慢しないでよ、てか自分で言うのはどうかと思うけどね」
いつの間にか説教は終わって俺とトニーの子供みたいな言い争いに代わっていた
「…あれが本当に清夜なのか?」
「うふ、何だか漸く年相応になったわね」
「トニーも何だか楽しそうだ」
この後俺達はロキを捕まえた、そしてトニーの提案で数日後にシャワルマを食べる約束をして一旦解散した
・・・・・・・・・・・・・・・・・
〜老人ホーム〜
「・・・ていう事があったんだよ?おばあちゃん」
俺はトニーやスティーブさんに伝えず1人でドイツに来た、目の前にいるのはスティーブさんの元恋人で俺のおばあちゃん
「そうだったの…大変だったわねぇ」キコキコ
車椅子を押しながら俺とおばあちゃんは庭を歩いていた
「本当だよ…でもね?皆んなが俺を守ってくれるって、仲間っていいね」
「えぇ…仲間は良いもの、清夜も漸く他人を信じれるようになったのね?」
「おばあちゃん…うん、少しずつだけど、良い人も居るんだって事は分かったよ」
「ふふ、それで良いのよ…」
「ありがと!じゃあまた来るね!」タタッ
俺はこの後おばあちゃんと別れた、元気を貰えた俺は周りの気配に気付けなかった
「うふふ…あの子もまだまだ未熟ね」
「あぁ、本当に…隙だらけだ」
「あの子を守って?スティーブ…あの子はまだ弱いの」
「分かってるさ…にしても驚いたよ、清夜が君とハワードの孫だったなんてね」
「…でも貴方を2人とも忘れた事は一度もなかったわ、ダンスの約束は守れそうに無いわね」
「ペギー…会いたかったよ」
「それは元恋人として?それともあの子と付き合う許可をもらう為かしら」
「さぁ…どっちだと思う?」
(そうだ!トニーやスティーブさんにお土産買わないと…)