千星物語:俺の物語

□2.到着、パーパンダーオ村
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〜チェンマイ〜
「ん〜…やっと着いた」

「流石に半日以上乗ってると少し疲れるね」カシャッ

俺とティアンは約15時間かけてバンコクからチェンマイまでやって来た…話によると村から1人迎えの人が来てくれるはずなんだけど

「そう言えば俺の事は会長さんになんて伝えてるの?」

「ん?…あぁ、腹違いの弟にしてあるよ」

「っ…なん、で」

腹違いの弟…つまり異母弟ってこと、なんでよりにもよって?

「モーク、大丈夫か?…ほら、使用人とかキャンパーとか言ってもダメに決まってるからさ?」グッ

これは無意識にトーファン姉さんが助けてくれたのかな?…俺の肩に手を置いて心配してくれるティアン

「・・・そうだよな、それしか無かったんだよな」スッ

ティアンの手を握って少し見つめた後

「・・・よろしく、ティアン兄さん」

そう言って微笑んだ

「う、うん…よろしく(なんだろう?いつもの笑顔と違う、慈しむような微笑み?)」

俺達がそんな会話をしていると

「あ、ティアンさーん!モークさーん!!こっちですこっち!」

迷彩柄の服を着た男性が俺達2人の名前を呼んだ

「あの人みたいだな」

「うん!行ってみよう?ティアン」ギュッ

「ちょ、手、なんで!?」

ティアンの手を取って男性の元に向かった、何か言ってたけど無視だ無視

(わぉ!お二人共仲良しなんですね!!流石はご兄弟だ)

(まぁ血は父親だけ一緒で顔も似てないんですけどね)

(ふふふっとてもタイの血が混じってるようには見えないでしょ?)

(そんな事は…あるかも知れないですね、あっ申し遅れました、私はヨートと言います、よろしく)

(よろしくお願いします。改めまして僕はティアンでこっちは弟の…)

(モークです、異母弟なので年齢は兄さんと同じです。よろしくお願いします)

(へっ…おない、どし?)

(・・・・・ヨートさん、俺の事はいくつだと?)

(あ〜…すみません、中学生か高校生かと)

(ぶっ!?)

(いや…嘘でしょ、流石に若く見られすぎだって)

(流石は童顔が多いとされているジャパニーズとのハーフだな)

(うるさいよティアン)

(ちょ、ちょっと殴るのはダメだって!ごめん、ごめんなさい!!)

(ワーォ…本当に仲が良い)

(ティアンなんか知らないから)

(モークごめんってば、これあげるから)ガサッ

(!?カロリーメイト?仕方ないから許してあげるよ)

(え、あの…これは)

(モークの好物なんです、目の色を変えて飛んできます)

(あははは、変わった方ですね)
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