鳥居の先は……

□五話
1ページ/1ページ

「主ぃー!」



スパーンと勢いよく開いた衾から入って来たのは燭台切光忠こと、みっちゃん。



「?どうしたの、みっちゃん?」



「白金台…」



「白金台?もしかして太鼓鐘貞宗?」



「そうだよ!貞ちゃんだよ!白金台にーー」



「行かないからね」



「何故だい⁉」



「当たり前でしょ!言っとくけど、みっちゃんは絶対行けないからね?」



私がそう言うと絶望した様な顔をするみっちゃん。



「…はぁ、今、前田ちゃんが修行から帰って来たら一度行くから…」



「本当かい⁉」



「うんうん、だから元気出して美味しい夕ご飯お願いね」



「もちろんだよ!」



立ち直ったのか、みっちゃんは元気に出ていった。



「…まぁ、白金台に行っても出てきてくれるか分かんないけどね」












(やっぱり貞ちゃんは来てくれませんでした)


 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ