鳥居の先は……

□八話
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1時間後ーー




「主様、6名揃いまして御座います」



「ありがとう、こんのすけ。
さて、簡単にこんのすけから聞いたと思うが、今回はここにいる6名に本能寺に行ってもらいます。
隊長は宗三左文字。
詳しい事は現地でこんのすけに聞くように」



「御待ちください、主」



「なに?」



「何故、僕に隊長を?」



宗三が本丸に来て半年、これまで宗三を隊長にした事は一度もない。
それは本人が隊長になることを望んでいなかったから。
けど、レベルも上がったしそろそろいい頃だ。



「宗三なら出来るよ。
君は小夜のお兄さんなんだから!」



「そう…ですね。
行ってまいります」



「行ってらっしゃい」






*******






宗三達を見送った後、部屋で残っていた仕事していると小さな足音が部屋の前で止まった。



「入っておいで小夜」



声をかけると、小夜がゆっくり衾を開けて入ってきた。



「これを…」



そう言って差し出されたのは小さな包み。
開けて見ると、中には色とりどり金平糖が入っていた。



「ありがとう、小夜」



「あるじさま、兄さまは」



「行ったよ。
大丈夫、皆と一緒に帰って来るよ」



「…はい」





その後、出陣した6振りは無事に本丸に帰還した。




(お帰りなさい、兄さま)
(ただいま、お小夜)


 

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