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□言葉だけじゃなくて...
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最近思うことがある。

自分が女の子だったら...なんて。

まあ、男として生まれたんだから仕方ないんだけどさ。



俺は直人さんが好きだ。

likeじゃなくて確実にloveの方。

最初は憧れから始まりいつの間にか
俺は直人さんを目で追うようになっていた。



その想いは段々と深くなり苦しくなっていた。

そして、楽屋に直人さんと二人きり。






「直人さん。」


「んー?なに、岩ちゃん」

「好きです...」

「何だよ改まって、俺も好きだぜ?」

違う、そっちの好きじゃない。


「いや、本気です。」


「はは、岩ちゃんマジっぽいからー。」
とか言いながら笑ってる。


いや、マジだよ。


痺れを切らした直人さんは


「...、はい、冗談言ってないでミーティング始めっぞ!!」


そう言って楽屋を後にした。





「……。」

分かってるよ。

そんなの冗談と思うはず。


俺も男で直人さんも男だ。


叶わなくても、

ちゃんと直人さんを好きってわかってもらいたい。




恋は時に残酷なんだなあってつくづく思う。



普通に女の子は好き。

でも、

たまたま好きになったのが直人さんで、
男だっただけ。









あー、俺ってこんなにネガティブ思考だったかな?


「岩ちゃんまだー?」


「ッ...はい、今行きますよ。」



とりあえず今はミーティングを急いだ。
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