White Beard Family

□White Beard Family10
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「おふね、ちあう」
「違うことないさ。これが俺の船、レッド・フォース号だ」
「ちあうのよ」
「よしっ、船に乗るか!」
「…じぃじ、いる?」
「よし、まずは船長室だな!」
全く話を聞かないシャンクス。おチビさんちゃん不安げに見つめる。
…ここは彼女の思い浮かべていたくじらの船、モビー・ディック号ではない。
むしろ、初めましての人の船に乗せられる。
いいかよい。知らない人に会ったらいかのおすし、だ
いかの、おしゅし?
行かない、乗らない、大声を出す、すぐ逃げる、知らせる、だ
いっちゃだめなの?
知らない人はほとんどが怖いよい。
特に、恐い顔してて、顔に傷があって、バカそうな奴からはすぐ逃げろ
おチビさんは思い出す。そして考える。
シャンクスとベンの顔を交互に見て、気づく。
あ、こいつらヤバい奴だ…って。
「ベン、こあいかおよ」
「あ?そりゃ悪かったな」
「あははっ!怖い顔だってさ!!」
「シャンクシュはおかおにきじゅがある」
「おぉ!こいつは俺の勲章みたいなもんだ!!」
「シャンクシュ…エーシュみたい」
「エーシュ?誰だそりゃ」
エース=仕事をしない。彼女は馬鹿と言う単語の真意を知らないが
仕事をしなさそうな奴は危険な人なのかもしれないと本能が告げた。
「かえる」
「何言ってんだ。お前さん、迷子だろ」
「シャッチ、まってろっていってた」
「シャッチ?パパか?」
「ママ」
「いやいや、女でシャッチはないと思うぜ。
ま、とにかく船長室見てけよ!な!」
「…お頭…この前模様替えしたの、誰かに見てほしいだけだろ」
「な!」
シャンクスに抱っこされているため、もうどうしようもない。
逃げるという選択肢はない。
(マルたん、ごめんなしゃい)
私、どうやら、知らない人についてきちゃったみたいです。
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