novel―短編
□走れ国木田
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国木田は激怒した。必ず、かの自己中心的な王を除かなければならぬと決意した―
「おい太宰!またお前はサボって...「やだなぁ国木田くん、人聞きの悪いことを、私は今休憩をしてきたのだよ」」
「何が休憩だ!休憩に入水するやつがどこにおるというのだ!」
「休憩というのは自らを幸福に落ち着かせるためのものでしょう?私は入水も心中も、十分な休憩だと思うけど?」
「...ッもういい!早く仕事にかかれ!」
「はいはい」
俺の名は国木田、国木田独歩だ。
常に理想を求め、完璧に仕事をこなす―はずだった。
そう、俺の理想は太宰によって崩された。
常に思う、なぜこいつが相棒なのかと。
しかしこいつの異能力、人間失格は結構役に立つ、ならば俺も少し我慢しようではないか。そんなことを本人の前で言ったら調子に乗るだろうから言わない。
もしも太宰がいなければもう少し仕事が進むとか、余計な面倒をかけないですむとか、いろいろ考えることも多々あった。だが...
「ちょっと国木田くん!?人に仕事しろとか言ってたのに国木田くんはサボるの!?ずるいなぁ..」
少し長話をしすぎたようだ、そろそろ仕事に戻らねば。
続きはまたいつか。
「うるさいぞ太宰!今戻る!」
―end―