短編集
□シアワセ
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--福井目線--
目覚ましの音で目が覚めた。
でも今日はせっかくのオフ。体もまだ十分に休めていないし、もう少し寝ていたい。
そう思ってアラームを止めようと手を伸ばしたら、目の前の麻樹と目があった。
『なに、笑っとるの。』
何故か笑っている麻樹。
何がおかしいのだろうか。
「眠たそうに話す福井さん、可愛いなぁ。って笑」
…何だそんなことか。
よっぽど、そう言って笑う麻樹の方が、俺は可愛いと思うのに。
『……うるさい。』
目が覚めて、自分の目の前に自分の好きな人が笑っている。
こんなに幸せなことって他にあるのだろうか。
麻樹が愛おしくて仕方ない。
つい、柄にもなく麻樹を自分から抱きしめる。
麻樹はとても安心する。
肌で感じる、麻樹の匂い。
綺麗に自分の胸に収まるこのサイズ感、何とも言えない。
安心感からか、また眠気が襲ってきた。
このまま眠れる気がする。
『もぅちょっと、寝させて。』
そう言うと、麻樹はゆっくりと俺の背中に腕を回してきた。
思わず、口元が緩んでしまった。
麻樹のこんなところ、知っているのはきっと俺ぐらい。
俺しか知らない、麻樹の姿。
こうゆう時の麻樹は紛れもなく、普通の女の子で。
きっと、こんな状況の俺たちを他の奴らが見たら、驚くんだろうなぁ…。なんて思っていると、段々と薄れていく意識。
でもしっかりと麻樹は抱きしめる。
『……愛してる。』
また麻樹の笑い声が聞こえた気がしたけれど、それは現実だったのか夢だったのか、それは分からなかった。
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幸せ満点な福井さんを目指したら、口調がイマイチ分からなくなってしまいました。
ポッキー企画に乗り遅れた為、断念して普通のものになってしまい…ちょっと後悔。。。
朝起きて、目の前にふにゃんとした福井さんがいたら、もう確実に昇天すること間違いなし。そんな私、管理人です。