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□花火。
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今も優衣は元気だろうか。
今日はまた、あの花火大会の日。
「花火大会とか、ひっさびさだよなぁ」
「まぁね、最後に行ったのって何年前ってくらい」
「とーもろこし!!!!とーもろこし食べたい!!!!」
「十四松兄さん、一緒に食べよ!!」
「……クソ松、遅すぎ、早くしろ」
「……ッああ、すまない。考え事していたんだ」
「しらね、」
あのときのことを思い出したくなかった俺は、あの頃から花火大会には来ていなかった。
もう整理がついたから、また。
あの一緒に見た場所に、ブラザーと共に向かう。
そこには、先客がいた。
「お、かわいいおねーさん」
"ナンパしよーぜぇ!!"とハイテンションな兄貴は、そのgirlに話しかける。
「おっねぇさぁん!名前は?名前は〜?」
「え、えっと―――」
その名前に、俺は固まるしかなかった。
「……優衣、俺だ、カラ松だ」
「かっ、カラ松くんっ!!!」
「…っわ、」
突然抱きつかれて、優衣はいう。
「会いたかった、よ」
花火が始まる。
一つ目の花火は、彼女みたいな鮮やかな花火だった。
→反省(´Д`)