★Novels……★
□11月22日の昼下がり
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11月22日の昼下がり
「そろそろかしら?」
そう言いながらビーデルはコーヒーを入れ始める。
自分の分は紅茶だ。
昨日焼いたパウンドケーキを丸々二本、スライスする。
コポコポとコーヒーの落ちる音と共に広がる香り。
お盆にセットしたカップに注ぎ、紅茶もケーキものせる。
それを持って夫の書斎に向かう。
今日は珍しく、昼ご飯を12時過ぎに食べた。
大食漢のサイヤ人は、そろそろお腹を空かせる頃だろう。
夕飯の準備はもう少し後だし、ケーキで暫く凌いでもらうのがいつものパターンだ。
コンコン
扉をノックして
「悟飯君、入るわよ?」
と言いながら、すでに戸をあけていた。
「あ、ビーデルさん。」
「ちょっと休憩にしない?」
そう言いながらサイドテーブルにお盆を乗せる。
「今日はお義母さんと作ったフルーツの砂糖漬けのケーキよ」
「へ〜、美味しそうだな〜」
「ふふ、味も悪くないはずよ」
そんな会話をしながら悟飯は滑らかな動きでビーデルの腰に手を伸ばす。
ビーデルもそれを拒まない。
そうすると、だ。
この二人は当然の流れで、ビーデルは悟飯の太ももに腰掛け、悟飯はビーデルのウェストに手を回しながら太ももに乗せる。
いつもの事だ。
「はい、コーヒー」
「ありがとう」
ビーデルはコーヒーを悟飯に渡す。
素直に受け取るかと思いきや、出された手でビーデルの顎に手を添え、素早くキスを奪う。
「悟、悟飯君!」
ビーデルが抗議の声を上げるが実はそれはいつもの事。
それでも恥じらうビーデルが悟飯には可愛くて仕方ない。
「糖分補給ですよ♪」
「んっもう!」
恥じらいで頬を染める初々しい妻。
「糖分ならこっちにしなさいよ!」
そう言って、パウンドケーキを悟飯に差し出すビーデル。
「は〜い」
そう言いながらもりもりと食べる夫。
「うん!おいしいですよ!」
「本当?」
まだ苦手な料理をいつもおいしそうに食べてくれる夫。
昼下がり。
愛しい妻の手作りケーキ
優しい夫の嬉しそうな顔
そんな平和な一幕。
それが毎日続く事が二人の希望。
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後書と言う名の反省文。
すいません!
何となしにやらかしてます。
パウンドケーキは本来「ポンドケーキ」と言って、砂糖・バター・粉・ドライフルーツを1ポンドづつ入れたケーキです。
めちゃくちゃ腹持ち良くて、普通の大食漢でも一本はいけないので、サイヤ人ハーフの悟飯さんには2本でいいかと…
あとふつ〜にビーデルさんが悟飯の膝に座ってます。
これは当初、ビーデルさんは嫌がったが一週間抗議しても悟飯に強要され、多分二週間くらいで慣れちゃった方向性で!
何とかじゃなく、全てにおいてすいません!
あ、やめて!!
トマトと生卵は投げないで!!