創作小説〜短編・中編〜
□偽りと誠
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僕の知っている「彼女」と云うのは、とても可愛くまた優しく、思いつく限りの褒め称える言葉を並べても足りないぐらいで…
ただ一つの言葉で表すとしたのなら愚直ながら「天使」としか思いつかないのであり
「元気なんかじゃない」
労りの言葉をかけようが
「もう嫌だ 帰りたい」
励ましの言葉をかけようが
「はなして」
そんな悲しいことを言って 僕の手を払いのける
突き放すような目線 拒む声 毛嫌いしてる顔
全てが僕を疎んでいたとしても
それでも彼女は僕の「天使」だった