少女よ、大志を抱け

□No.004
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万事屋から屯所に帰ってきたのは夜7時。



今ごろ隊士達は食堂で夕飯を食べている。

その隙に自分の部屋へ向かった。








土「...よぉ、こんな時間まで見廻りたァ
仕事熱心なこった」








1番会いたくなかった人に見つかった。

まあ、部屋が隣だから足音とかで
気づかれたんだろうけど
今は夕飯中だと思って油断してた。








土「テメェ、どこほっつき歩いてやがった」



『...彼氏とデートです』



土「仕事サボってまでデートするほど
いい男なのかそいつは」



『そりゃあもう、超イケメンですよ』



土「そうかい。じゃ、今度は俺と仲良く
晩飯でも食いに行こうじゃねぇか。
聞きてぇこともあるしな」








そう言ってニヤリと笑う土方さんだが
目は全く笑っていない。








『...もう土方さんたら、そんなにあたしに
興味あるんですか〜?
でも彼氏に怒られちゃうから遠慮しま...』



土「たたっ斬るぞ。黙ってついてこい」








あれ、このノリ終わり?



本気で怒らせると面倒くさいから
とりあえず土方さんの後について
食堂へ向かった。








食堂の席に座り、目の前にはおいしそうな
生姜焼き定食



あたしの大好きな肉!!!
うわ〜おいしそう〜!!!!!



なんてテンションは上がらない。

何故なら正面に座った土方さんが
眉間にシワを寄せながらあたしの顔を
ガン見しているから。








『...いくらあたしが可愛いからって
そんなガン見しないでくださいよ』



土「救いようのねぇ勘違いだな。
早速尋問にでも取り掛かろうか」








尋問って!!
別に何も悪いことしてないじゃん。








土「お前、あの銀髪侍とどういう関係だ」



『どういう関係って言われてもねぇ...
別に仲がいいわけでもないし
ただの顔見知り程度ですよ』



土「でも近藤さんと決闘したのがアイツだって
知ってたんだろ?なんで言わなかったんだよ」



『直接見たわけじゃないですもん。
銀髪って聞いてアイツかなとは思ったけど
それだけの情報で決めつけるのもアレかな〜
と思って言わなかっただけです』








本当は近藤さんに確認済みだったから
確信してたんだけどね。

わざと黙ってたなんて言ったら
本当にたたっ斬られちゃう。








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