本棚〜長編〜
□infinite
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―ダンっ!!―
しかし、ナイフは無情にも軽くかわされる、扉へと刺さった。
ナイフを抜いたせいで、私の腕からは先程とは比べ物にならない血が流れ出している。
「アヤメ。残念だなぁ…。ナイフの投げ方ちゃんと教えてやったじゃねぇか…。狙うなら心臓だってよぉ。ゼハハハ…。」
ティーチは片手にヤミヤミの実を持ちながら、私の方へ一歩一歩ゆっくり近づいて来る。
頭ではわかっているが、体が動かない。
それは、傷の痛みからか恐怖からかはわからなかった…。
『ぐっ!!!!』
そして、私の首を思いっきり締め、そのまま上に持ち上げられる。
足が着かない程に高く上げられてしまい、息さえも出来ない。
「そこで世紀の瞬間を見届けていろよ!!!」
『ティーチ…!ダ、ダメ!!』
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