本棚〜長編〜
□infinite
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「“シャンブルズ”」
その声と同時に、私の腹部に圧迫感を感じる。
技をかけた人物の小脇に抱えられていると気付くまで、数秒を要した。
『ロ、ロ、ロー様!!!』
ワンピース界におけるイケメンキャラ。
トラファルガー・ローに私は小脇に抱えられている。
「………。」
ローは無言で私を地に降ろしてくれた。
私は、目がハートになり、口を両手で覆い、絶句した。
何を隠そう、ワンピース界でマルコに次ぐ憧れの人はローなのだ。
私が知っているローよりは少し若いだろうか。
それでも、色気はムンムンで、フェロモンが垂れ流されていた。
『助けて頂いてありがとうございます!!!』
深々と頭を下げて礼を言うと、ローはチラリと視線を向けた。
『「…………。」』
無言で見つめ合う、私とロー。
ローの瞳に吸い込まれそうになる。
う、浮気してしまいそうだ…。
しかし、そんな幸せな瞬間もすぐに終わりを告げる…。
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