本棚〜短編〜

□大切な人との未来の為に
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「最近、ウイルス性の肺炎が出回ってるらしいよい…。」


目の前の、パイナップル医師は眉間に皺を寄せながらメガネをクイっと上げた。


「幸い、この村には入って来てねぇが、いつきてもおかしくねぇ…。」


私は、必死にメモを取りながら頷く。


「飛沫感染、接触感染で広まっていく。かなりの感染力だ!有効な防止対策として、手洗いを徹底させろい!」


『はい!先生!!』


「おい!最後まで話は、聞けよい!!」


私は、慌てて振り返った。


「村の皆に、出来るだけ家に篭る様に伝えてから、この手紙を渡せよい…。」


マルコ先生は、私にかなりの束の手紙を手渡した。


『こ、この手紙は…??』


「配り終わったら、お前も最後に読め。少しでも伝わると良いんだけどよい。」


手紙まで用意していると言う事は、本当に一大事なのだ…。


そして、私と先生は手分けして村中に手紙を配達した。


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