本棚〜長編〜
□infinite
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しかし、殺気などという空気をよむ能力は私にはこれっぽちもなかった。
よい…。
よい……。
よい………。
『あ、ありがとうございます!!!“生よい”頂きました!!!!』
そう言うと、私はマルコの立派な腹筋へと飛び込んだ。
「何すんだっ!!離れろ!!!くっ!な、なんて力だ!!!」
私の顔面を手で押さえ、引き離そうとするマルコ。
『グググ…!愛しのマルコに会えたんだから、絶対に離れるものか!!!』
私は鼻が折れ様とも離れる気は無かった。
「何だ、マルコ隊長の女かぁ〜。」
と、ギャラリー達は解散して行く。
「ち、違うよい!こんな変態女知るか!」
そんなマルコの悲痛な叫びは、隊員達には届かなかった…。
「クソっ!エースそのガキ共見張っとけよい。俺はこの変態をオヤジの所へ連れて行く。」
「おぉ……。」
イタイ子を見る目で見ていた、エースと息子2人は、手をヒラヒラと振っている。
『母さんの事は心配しないでぇ〜。グエっ!!』
そうして、私は首根っこを掴まれて連行されていった。
「違う意味で心配だ…。」
ソラの言葉に頷くカイとエースだった。
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