本棚〜長編〜
□infinite
2ページ/10ページ
「アヤメちゃ〜ん。こっち来て食べなよ!」
聞き覚えの無い声の方を向くと、王子様ファッションが目に入った。
『ハルタさん!初めまして!』
「やだなぁ。さん付けなんてやめてよ〜。絶対アヤメちゃんの方が年上なんだし!」
『………じゃあ、ハルタ。』
うん!と返事をするハルタは、とても爽やかな笑顔を浮かべているが、この子には絶対に逆らってはいけない何かある気がした…。
そして、ハルタと逆隣には和服をセクシーに着崩したイゾウが居た。
『イゾウさん、お世話になります。』
「あぁ、妹なんて初めてだからねぇ。皆はしゃいじまって、悪いねぇ。」
うわぁ〜、大人!
そして、私の髪を一房手に取り、
「まぁ、こんな可愛い妹なら当然だろうけどねぇ。」
『!!!だ、ダメです!イゾウさん!わた、私には主人(マルコ)がいますので…。』
「ククク。そうかい残念だねぇ…。」
そう言って、意地の悪い笑みを浮かべるイゾウは黒い色気を醸し出していた。
危うく妊娠しそうな色気だ…。
イゾウは、私の中の押し倒したいランキング第2位に見事ランクインした。
.