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「春秋くん!蓮ちゃん!」

さっきまでの凛とする表情はどこへやら

すっかり子どものような笑顔を見せ二人に抱きつく


「名前、お疲れさん、よく頑張ったな」

「すごいわ本当に、かっこよかったわよ」

「二人のおかげだよ、ありがとう」


頬を染め嬉しそうに笑う名前はやはり可愛い妹分


「これで終わりかと思うと少し寂しいけど

またいつか三人で戦えたらいいなあ」


眉が下がり寂しげな笑顔に変わる


「そんなのいつだって叶うわ、もう会えないわけじゃないんだし」

「そうだな」


和やかな空気が流れ、気持ちが温まる


「でもやっぱり私には狙撃手が向いてるよ〜」

くたっと月見にもたれかかる名前

「そうかしら?私には攻撃手の方が合ってると思うけど」

「俺がいるチーム戦なら攻撃手がいいだろうな」

「春秋くんがいるときならいいけどさ〜」


むうっと月見に甘える姿に微笑ましく感じる東

よしよしと撫でてやる月見も同様に柔らかな笑顔を見せる

懐かしいこの雰囲気がたまらなく好きだと感じる三人




今日は三人で祝杯と称した食事をしてから帰ろう

支度をして、本部を後にするところに現れた玉狛第一の三人

名前への憧れが増したと輝く瞳の小南

今度ぜひ戦術を伝授して欲しいと烏丸

筋肉の洗礼へ誘い込もうと木崎

その時は真剣にぶつかり合って戦っても

終われば皆、同じ道を行く仲間なのだ

今度ゆっくり会う話そうと小南に

時間が合えばぜひ玉狛へお邪魔したいと烏丸

その勧誘は以前断ったと木崎へ





玉狛第一の三人に手を振ると月見、東の手を取り

子どものように心底楽しそうな様子で歩き出す

その光景が羨ましいとも思えたが

この絆が戦場でも生きるのか、と感じる





「小南、京介、今日は手を繋いで帰るか」

「すいません、無理です」

「それだけは死んでも嫌」




自分たちには似合わないだろう絆の表現は

やはり完全拒否という形で撃沈した

うーん、と絆を深める方法を頭の中で模索する木崎を

気味悪がる二人は、そそくさと帰り道を歩き出した




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