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今日の東は、珍しく落ち着きがなかった
宿題を進める隊員たちにソワソワと目をやり
奥寺を呼ぼうとして小荒井と言ったり
人見に急に敬語になったり
持っていたお茶を落として零したり
皆、熱があるのではないかと本気で不安に思ったとき
「わ、悪い、今日は約束があるんだ、少し出てくる」
お前らはちゃんと宿題終わらせろよ
よたよた、とソファに足をぶつけながら
片手を挙げ、じゃ、と作戦室を後にした隊長
残された3人は、首を傾げ顔を見合わせた
答えを知っているものは誰もいないようだ
「宿題終わったら、東さん探しに行こうぜ」
小荒井の一言を合図にカリカリとシャープペンの音が速度を増して響いた
あんな東を見たことがある人なんていないだろう
それほどまでに落ち着きがなくまるで別人だった
彼女でもできたのかな、それとも自分たちには言えない何かがあるのかな
高校生の好奇心は果てしなく広がり
にしし、と無意識に笑い声までこぼれてしまった
「早く終わらせてね〜」
一番楽しみにしているのは案外、人見では
東の異変に興味が沸くのは万国共通か
楽しそうに笑う人見の姿もこれまた珍しかった
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