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夢の模擬戦から一日

今日は久しぶりにあの人達に会いに行こう

二週間以上も顔を合わせていないため多少の気まずさはあったが

彼らの雰囲気に無性に会いたくなった気持ちの方が勝った

廊下を歩き進め、作戦室まであと少し



「名前」



久しぶりの声色に心臓が跳ねた

振り返ると優しく微笑む、大切な彼

「二宮さん!」

ぱあっと明るくなる表情に二宮もまた鼓動が速まる

「まあ、入れ」

会いに来てくれたのだろう、入室を促すと

ぺこりと頭を下げ、素直に入る名前が可愛い

「すみません、また突然お邪魔して」

「気にするな、それより昨日はご苦労だったな」

部屋に入れるなりソファに座らせ自分もその横に腰掛ける

久しぶりの彼女の存在が嬉しすぎて

表情、動作の一つ一つに目が離せない

「みてたんですか」

照れたように顔を覆う名前に愛しささえ感じる

「やっぱりお前は自分が思うより弱くない、立派な戦いぶりだったぞ」

「ありがとうございます」

ふふふ、と笑う名前の頭を引き寄せ優しく髪を撫でてやる



だが


その一言の後、片手をとられ指が絡む

相変わらず優しい手つきで、後ろへ身体を押される

頭がソファについたかと思うと視界には天井と二宮の端整な顔

自身が押し倒されたと理解できる十分な情報に体温の上昇がとまらない


「に、二宮…さん?」


「二週間以上も顔ださないとは、いい度胸だな」


ふ、と軽く笑い耳の後ろに唇を寄せる

彼の息遣いと感触が直接聞こえ、ピクリと反応する


「うぅっ、く、くすぐったい…っ」


真っ赤な顔でぎゅっと目を瞑り身を捩る姿があまりにも官能的で

これ以上からかうとおかしくなってしまいそうだったので

すまん、と抱き上げ後ろから抱きしめる形で膝に座らせる

やっと触れることのできた彼女をそう簡単に離してやるわけにはいかない

今日は存分に彼女との会話を楽しみたい

彼女の腰にまわる腕をきゅっと締めると

抱きしめる背中の熱が上昇するのがわかった



「ああ!二宮さんずるいですよ!また名前ちゃん独り占め!!」

「名前さん昨日はお疲れ様でした、素晴らしかったですよ」


うるせえ、と悪態をつきながらも笑う二宮の声を背中に受け


お久しぶりです、ありがとうね


と返事をするのが精一杯だった

二宮隊の作戦室がまた華やかに彩られた



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