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「近々、近界の国からまたこちらに攻めてくる未来が視えた」


迅悠一のサイドエフェクトを疑う者はいなかった


それは、どの国がいつ頃か

詳しくはわからないがあと数日というところ

周回の予測ができないあたり、乱星国家だろうか



「迅、最善の策を教えてくれ」

真剣な眼差しで問うのは忍田本部長



「それが、今回は安心していいみたいです」


へらり、と笑う迅に皆、不思議そうな表情を浮かべる


「どういうことだ」


冷静な声色は城戸司令


「市民の皆さんをしっかり避難させることができれば、あとはもう問題ないと思います」


「わかった、それはC級隊員たちに至急徹底させよう」


「今回は古株の皆さんが頑張ってくれますから」


弾ける笑顔で言い放つ迅が胡散臭い

普段ならいくつかのルートが視えるというのだが

今回はしてもひとつのルートしか視えないらしい




「お前を信じて、いいのだな」

「実力派エリートにお任せください」




嘘偽りのない微笑みに、安心を覚えた




「C級隊員には至急、襲撃に備え避難経路の確認と手順を再度徹底させろ」



「防衛施設の点検も忘れず行うように」



城戸と忍田の命令により一気に動き出す本部内

これから攻めくる敵に万全の体制で挑む




「名前ちゃん…君なら大丈夫だよ」




小さく呟く迅は、穏やかな表情で彼女を想った




「俺のかっこいい姿はまた後でのお楽しみってやつ〜?」



一転してぶー、と頬を膨らませた迅は会議室を後にした




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