長編 輪菊(りんぎく) 完結
□第七話 激怒
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次に来る現代遠征の人選に悩む主
毎回こんなに悩むくらいなら、思い切って『あみだくじ』でもするか?と思い始めていた
長谷部「適当に決めるのはお止め下さいね、主」
主「むむっ、何ゆえ分かった?」
長谷部「ふざけないで下さい。遠征には貴女も行くのです。大事があれば、この本丸の存続自体にもかかわる事をお忘れなく!!」
主「………………分かっていますよ〜」
長谷部「………………←この部分で、分かっていない事がバレてますよ」
主「最近、口うるさいですよ長谷部」
長谷部「貴女が、そうさせているのです」
毎日こんな感じで、じゃれ合ってる二人
そんな中、襖の向こうから声がかかった
燭台切「主、ちょっといいかい?」
長谷部がすぐに襖を開けると、燭台切が顔を出す
今日の彼も男前でカッコいい
燭台切「話があるから、客間に来てよ」
主「ええ、いいですよ。では、今から参ります」
ゾロゾロと移動した一行
その中には、何故か歌仙も居た
燭台切「次の現代遠征なんだけど、僕を連れてってくれないかい?」
主「でも……」
歌仙「食事係の事なら解決してるよ。僕が引き受ける事になった」
主「歌仙が?」
歌仙「こう見えても僕は、料理と武具の拵えは得意でね」
「へぇ〜……」と言いながら主は、長谷部を見た
長谷部はニコリと微笑み、一度深く頷く
燭台切「もちろん行く前に、皆が困らないように下準備もバッチリして行くし、遠征も長引かないと思うんだ」
主「?」
燭台切「ラーメンっていうのを、食べに行くだけだからね」
本当に料理が好きなんだな、と、主はクスクス笑った
燭台切の熱意と準備の良さに感心して、次の現代遠征は彼に決めた
主「分かりました、次は貴方に決定です」
燭台切「本当かい?嬉しいよっっ!!」
歌仙「僕も頑張るから、皆に美味しいラーメンを食べさせてくれ」
燭台切「歌仙君、ありがとう!」
主「ふふふ」
思いやって協力する姿が美しいと思った
こんな彼等が愛おしい