短編 花弁
□驚きの事実(鶴丸国永)
1ページ/2ページ
御手杵「うわぁぁぁ〜っ!!」
ドスンと音を立てて穴に落ちた天下三名槍のひとつ
俺は、それを確認する為に庭まで走った
鶴丸「何だ、またお前か……」
御手杵「またなんて酷でぇよ鶴丸さん……」
最近では、落とし穴に慣れて来たのか、引っ掛かるのは酔っ払いか(日本号、次郎)コイツだけだ(何でだ?御手杵(笑))
穴から手を伸ばす御手杵
それを握り、引っ張り上げようとする
その時ふと思った……何も驚きとは、落とし穴だけじゃないな、と
鶴丸「よし、作戦変更だ」
そう思い立ち、手を離す
御手杵は、再び穴の中へ落ちて行った
**************
俺のイタズラに引っ掛かるヤツと引っ掛からないヤツが居る
(↑御手杵、放置)
特に短刀や脇差のようなすばしっこいヤツらは、俺のイタズラにほとんど引っ掛からない
ソイツらが、何になら驚くのか調査しようと思う
そこで、ちょうど畑仕事の内番をしている粟田口を見つけた
俺は、さり気なく普通の会話を装い、コイツらの弱点を探った
鶴丸「お〜い、みんな〜」
平野「あ、鶴丸様」
前田「鶴丸様だ」
秋田「鶴丸様、内番サボってどこ行ってたんですか?」
鶴丸「精がでるなぁ!(←都合の悪い話は華麗にスルー)お前達、何か怖いモノってあるか?(←しかも質問ド直球)」
粟田口は、互いに目を合わせてザワザワし始めた
どうやら共通するモノが苦手なようだ
五虎退「………お………おばけが怖いです……」
*************
それを聞いて早速実行してみた
その日の晩、準備した白い布を被り廊下で待ち伏せる
厠(かわや)へ行く所を狙うつもりなのだが、ここで注意しなければならない
『帰り』はいいが『行き』はダメだ
行く途中驚かすと………大惨事になる事間違いない
なかなかいい考えだ、と自画自賛しながら短刀達を待つ
そこへ乱がやって来た
用を済ませるまで待ち(←え?変態?)目の前を通り過ぎた所で、後ろから肩を叩く
トントン
乱「ひゃ、何っ?!」
驚いた乱を見て成功!!
と、思った瞬間、体が浮いた
気付けば俺は、廊下に寝転がっていた
乱「ビックリした〜……な〜んだ鶴丸さんか。ごめんね痛かった?最近『体術』教えて貰ってるんだよね。稽古の成果、確認出来て良かった。ありがとね〜!」
い……痛い……………背負い投げされた
しかも礼を言われてしまった
(↑転がったまま)