短編 花弁
□馴れ合うという事(大倶利伽羅)
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大倶利伽羅の口癖は『馴れ合うつもりはない』
でも彼は、一人で部屋に閉じこもったりなどしない
燭台切は、それが不思議でならなかった
燭台切「伽羅ちゃんお皿取って」
伽羅「山姥切、邪魔だ、どけ」
山姥切「………どうせ俺は邪魔者だ」
何故か、いつも厨に集まってしまうメンバー
白い布で全身を覆い、うずくまっている山姥切に比べて、大倶利伽羅は燭台切の手伝いをよくしてくれる
燭台切「(邪魔なのは伽羅ちゃんも一緒なんだけとね……)悪いけど誰か、畑に行ってネギ取って来てくれないかな?」
伽羅「……ああ」
燭台切「(やっぱり伽羅ちゃんが行ってくれるんだ?(笑))頼むね」
「まるで反抗期の少年だな……」と燭台切に思われてるなんて知らない大倶利伽羅
本丸の長い廊下を歩き、面倒臭がらずに畑まで行ってくれる
今日の畑当番は、山伏と堀川の国広兄弟だった
山伏「カ、カ、カ、これは大倶利伽羅殿ではないかっ!どうだ、筋肉を鍛える為に一緒畑を耕さぬか?」
伽羅「いや、いい…………ネギをくれ」
堀川「うわぁ……今、被せ気味に即答でしたね。しかも露骨にイヤな顔してましたよ」
(↑ツッコミ担当)
急いで畑に生えたネギを収穫する堀川
それに対して山伏は、筋肉を見せ付けるように鍬を扱っていた
堀川「ネギこれくらいでいいですか?」
伽羅「ありがとう…………あれ→(山伏)と一日中つき合わなければならないのか………大変だな」
堀川「ああ、大丈夫ですよ!適当に話聞いて流してますから」
キラキラ笑顔で、平然とそう言う堀川
彼はこの本丸で、いち、に、を争う世渡り上手
堀川にかかれば、誰もが上機嫌だ
伽羅「そうか……俺は馴れ合うのは好きじゃないからな」
そう言い残すと、厨へと戻って行った
堀川「馴れ合い……ですか???」