長編 輪菊(りんぎく) 完結

□第一話 余計な一言
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鶴丸「俺を、あっちの世界に連れてってくれないか?」



全員「は?!!!!」



オレヲ アッチノセカイニ ツレテッテ クレナイカ?

オレヲ アッチノセカイニ ツレテッテ クレナイカ?




主「オレヲ アッチノセカイニ ツレテッテ クレナイカ?」




つ、つ、つまり、この穴掘り名人『鶴丸国永』を、連れ歩くって事??!!
ぬぉぉぉぉ〜〜〜っ………ぜ………絶対ムリ、ムリ………コイツと一緒で無事に済むとは思えない
(↑あくまで、心の声)



突拍子もない提案に、何十人と居る刀剣男士達が固まった
これだけ居るのに、誰も動かないって凄い




主「何を言い出すのですか鶴丸……貴方達は、この本丸からは出られませんよ」


それがルール

以前、この世界と、現実世界を行き来していた時、こちらの物は一切向こうには行けないという事を知った
それを知らずに着物のまま移動して、素っ裸で自分の部屋に転がった事がある
それ以来、あちらから持ってきた洋服に着替えて行っていたのだった


鶴丸「そうか……残念だな……あっちの世界なら、もっと驚きの物があると思ったのに……」


刀剣男士達が行けない事を思い出すと、落ち着いてきた
ウフフフ、私っておバカさん
一瞬でも動揺した自分が恥ずかしい

「そうだ、そんな事出来るもんか」的な感じで、大広間の空気がゆるんだ
あちこちからハハハと笑いが聞こえた………その時




ポンッ



ん?何か聞き覚えのある音??

その音は、背後から聞こえたような気がして、恐る恐る振り向いてみる





こんのすけ「ご報告に参りました!」




出たっっ!しかも、また近っっ!!

皆から注目を浴びている今、取り乱す訳にはいかない
「今ここでかよっ!!」とか「毎回、近いんだよっ!!」とか、言いたい……いや、他にもツッコミたい所は多々あるが、それをグッと堪える


主「……………」
長谷部「(あ、我慢した)」


鶴丸「おお、これは、こんのすけではないかっっ!!」

こんのすけ「鶴丸殿、貴方の願い叶いますよ」

鶴丸「それは本当か?!!」

全員「ええっ?!!」

主「は??」



こんのすけ曰わく、私の力はレベルアップするごとに強くなってるらしい
その為、普通の審神者には出来ない事も出来るとの事

それは、この本丸から自由に出入り出来たり、刀剣男士達を連れて行ったりと、多岐に渡るみたいなんだけど、そんな事知らない………別に知りたくもない
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