Story

□猫と鮎沢と碓氷
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碓氷「どうぞー」

鮎沢「お邪魔します…」

碓氷「適当に腰掛けてて」

鮎沢「おう…」


相変わらず何もない部屋で少しキョロキョロしつつソファーに腰掛ける。


碓氷「お茶でよかった?」

鮎沢「うん…ありがとう…」


用意してくれたお茶を一口飲んで心を落ち着かせる。


にゃー


碓氷「そこにいたのか」

鮎沢「どこに行ってたんだよって言ってる」

碓氷「猫の言葉がわかるの?」

にゃー

鮎沢「お腹減ったって…」

碓氷「そう言えば餌の時間過ぎてる」

鮎沢「じゃあ…やっぱり…」


碓氷が餌の準備で席を立つ。


碓氷「ほら…ご飯だよ」

にゃー

鮎沢「あれ…」

碓氷「どうした?」

鮎沢「いつの間にか尻尾がなくなってる…」

碓氷「本当だ」

にゃー

鮎沢「猫の言葉も分からなくなってる…」

碓氷「猫と話したから…消えたのか?」

鮎沢「分かんない…けど…かりがとな…」

碓氷「よかったな」


結局原因はわからないままだった。


でも猫の言葉が分かるって言うのも、悪くはない…のかもしれないな…。
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