名探偵コナン
□黒の組織
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「お前はスキがねーな。」
スキなんか見た事なかったと今思い出す。
「何言ってるのよー。」
クスクスと笑って俺を見ている。俺はこいつに甘えて欲しい。ただそれだけだ。
「お前はあの日から泣かねーし、弱音も吐かねー。」
『だって、ジンが傍にいてくれるから辛くないもん』
こいつは高校生の頃、両親を殺されている。目の前でな、俺はある取引を見られていて殺すつもりで着いてきた。
けど、引き金を引くなんてことはウォッカもベルモットも出来やしなかった。
気づいたらこいつを抱きしめていて、涙を拭っていた。
『俺がいるからか?物好きな女だ。』
「あの日、抱き締めてくれたから。今の私がいるの、また笑うことができた。消えることじゃないけど、辛いけど、ジンの温もりは安心するの。」
俺は、心を二度奪われた。
闇の世界の光…
こいつは、俺にとって光の存在。真っ暗な俺の世界に現れた光。
俺は奈南を抱き締めた。
「お前は、俺にとって必要だ。お前だけが求めてるなんて勘違いすんじゃねー。お前が俺に気を使ってることも知ってる、もう気にすることはねぇ。」
『ジン?//』
お前が俺を呼ぶから、そのまま唇に口付ける。
「お前は俺のもんだ。一生な」
顔を真っ赤にして嬉しそうに俺を見つめる瞳は涙を浮かべていた
『ジン…一生私の傍にいてね。』
ついにその涙は溢れて
「当たり前だ、奈南。」
耳元で囁いた。
『っ//…』
俺はお前に愛という言葉を教わった。