乃木坂

□かじゅみん
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機械トラブルにより収録までかなりの時間が空いてしまった
その後の予定もなく、適当に廊下をブラブラと歩いているとレッスン室に明かりが見える
ちらっと中を除くと七瀬と麻衣が向かい合い話をしている

暇だしすることがないのでレッスン室の扉を開けると

「七瀬...」

「...まいやん」

おっと。これはだめだ。
さすがの私でもこの2人が付き合ってるのは知ってるしあんな甘い声なかなか聞かない。
ていうか、聞いたことない。
邪魔しちゃダメね
そろそろっとドアを閉めようとすると私のクソみたいな右足が暴走する

ガンっ!


うわぁ!扉を蹴ってしまった...
恐る恐る顔を上げると驚いた顔をした麻衣と七瀬がこちらを見ている

「ごっごめん。邪魔するつもりは無かったの...」

慌てて謝り扉を閉めようとすると麻衣にこっちおいでと呼ばれる

「や、いいよ。邪魔でしょ?」

「?邪魔じゃないよ?暇なんでしょー?」

「そうだけど...」

「ええから。玲奈。おいでーや」

「じゃあ...お言葉に甘えて」

閉めかけていた扉を開き七瀬と麻衣の元へ駆け寄る

近づくと七瀬の首筋に何やら気になる赤い跡がついている

「...そゆことか。」

「ん?どゆこと?」

「七瀬の首。」

「あーね。」

「え!?なに?ななの首になんか付いとるん?」

首を両手で抑え慌てて問い詰めてくる七瀬の肩を抑える

「...赤い何かがついてるよ。」

ばっと麻衣の方に顔を向け顔を真っ赤にする

「あほ!つけんといてってゆうとったやん!」

「え?言ったっけ?」

「どうするんよ!これから収録やねんで!?」

麻衣を睨みつけ怒っている七瀬をニヤケながら眺めていた変態麻衣もはっとした顔になる

「どうしよう。忘れてた...久しぶりすぎて」

「玲奈ー。なんとかでけへん?」

「ええ?私?できるけど...麻衣が悪いよね?」

「うっ。だっだって!
玲奈考えて?
かずみんと久しぶりにそういうことが出来るってなったら玲奈だってあとつけるでしょ!?」

「そりゃあね。私は隠す技術あるし。」

「それはずるい!私にもおしえて!」

「やだよ。めんどくさい。」

「おねがいいいい。」

「うるさ...はぁ...七瀬おいで」

うるさい麻衣は無視して七瀬を手招きし床に座らせる

ファンデーションなどを使い七瀬の肌の色に合わせ塗っていくと先程まであった赤い跡は分からなくなった。

我ながら完璧な仕上がりね

「わからへん?」

「うん。わかんないよ。お風呂入るときそこにこのテープ貼って入ってそれなら落ちないから。」

「うん!ありがとー。ほら、まいやんも玲奈にお礼言うて」

「ありがとうっ。」

「じゃあ、私はまたブラブラしてくる」

「え?ここにいなよー」

「んー。いいや。じゃねー」

「わかったー。」

手を振り廊下に出ると中から七瀬の「お預けやからっ」と怒る声が聞こえる

ばかだなぁ。ていうかさ?
レッスン室でするな...
にしても、麻衣は変態すぎるよなぁ。いつも
跡付けて毎回怒られてるのに絶対つけるし
七瀬も大変だなぁ。
まぁ、でもあそこはなんだかんだいってらぶらぶだしなぁ。羨ましい

「玲奈っ」

そんなことを考えていると後ろから私を呼ぶ声が聞こえる
キャプか...無視しとこー

「え!?玲奈!?無視!?」

「おーい。おーーい。玲奈ーー」

私の周りをうろちょろするキャプに頬が緩みそうになるがあれを見たいからもう少し無視をする

「むー。れなたんっ。れなたんっ!むううう、わっ!」

「ふはっ。可愛いな」

頭をポンポンと撫でると飛びっきりの笑顔で喜ぶキャプに頬も緩む

「やっと返事したー。」

「何してたの?」

「わかちゅきとお話してた」

「そっかそっか。若は?」

「トイレ」

「おっと。暇つぶしにきたな?」

「バレたか!」

キャプテンのくせになんでそんな天然であざといのか...可愛いなぁ。キャプは私の中で癒しだ。

「れいかー?」

「若が呼んでるよ。いっといで」

「はーい。後でねー!」

「はいはい。」

るんるんとした走り方で若の方へ走っていった

さて、思ったんだけど。絶対みんな、いちゃいちゃしてるよね?
私だってかずみんといちゃいちゃしたいのに。
すればいいって思うじゃん?見当たんねぇ!

むー。かーずみーん。どこかなー?

少しいじけたように歩いていると楽屋に戻ってきていたことに気づき楽屋に入ってみる
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