乃木坂

□嫉妬
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「さゆりちゃん可愛いねぇ!」

「麻衣ちゃんもすっごく可愛いよぉ」

「さゆりちゃん!しゅきぃぃぃ」

「さゆりちゃんもね!麻衣ちゃんがだーいすきっ!」

楽屋で繰り広げられるまっつんとまいやんのバカップル芸。

テンション上げるためにやってて、2人もふざけてやっとるってことはわかってる。

でも、一応ななはまいやんの彼女やから嫉妬するんは仕方ないことやんな
しかも、最近はななには「おはよう」の挨拶をするだけで、まっつんを見つけるとすぐに行ってしまう。

最初は寂しくて悲しかった、でも今は苛立ちの方が大きくなった

変態ですぐにお尻とか触ってくるけど、ななの頭を幸せそうに撫でたりななを見つけた時目が輝いて抱きついてきてくれて、「好きだよ。」って言ってくれるまいやんがなな以外にその顔を向けてるのはムカつく。

「なぁちゃん?」

「かずみん...」

「どうしたの?」

心配そうに隣に座り顔を覗き込んでくるかずみんに「なんでもないよ」と嘘をついて精一杯の笑顔を作る

「なぁちゃんは嘘が下手だね」

かずみんはふにゃっと微笑み、ななの頭を撫でてくれる。

「うん...」

「まいやんと喧嘩でもした?」

「ううん。喧嘩はしてない。」

「喧嘩はって事は何かあったんだね」

「...うん。」

視線をまいやんとまっつんの方に向けるとかずみんも顔を向ける

「あぁ...確かにあれはちょっと辛いかもね」

「最初はな、あれしてても仲いいなぁぐらいにしか思ってへんかったん」

「うん。」

「でもな、最近はななに対して冷たくてまっつんとあーやってふざけてる時の方が楽しそうなんよ」

「嘘!あのまいやんが?暇さえあれば、なぁちゃんの可愛さについて聞いてもないのに語ってくる、まいやんが!?」

「そ、そんなことしてるん?」

「そうだよ!毎日言ってくるよ?」

「今もなん?」

「うん。昨日もされたし」

「昨日なんか、ほとんど喋ってへん。口を開けばまっつんの話ばっかりやもん。」

「どうしたんだろうね」

「わからへん」

ちらっとまいやんに目をやるとニコッと微笑み手を振ってくる

「...」

まっつんと楽しそうにしてるくせに...
手を振ってくるまいやんを無視して視線を外す

「かずみん。今日の夜ご飯行かへん?」

「いいよー。」

「ありがと。」












お疲れ様でーす。本日の収録以上になります

おすこともなく終わりかずみんと楽屋へ戻る

お尻に違和感を感じ振り返るとニヤニヤ笑いながらまいやんが私のお尻を触っている

「なにしてるん」

「七瀬のお尻触ってるの」

「どうして」

「目の前に七瀬のお尻があったからだよ〜」

「もう。触らんといて」

かずみんを盾にするようにまいやんから離れるとムッとした顔になる

「かずみ!七瀬を返せぇ!」

「えぇ!私とってないよー」

あわあわとしながら「でも、セクハラはよくないっ」とまいやんに指摘する
ぶーっと口を尖らせ何かを言おうとするがそれはまっつんの声に遮られる

「まいちゃーーん!」

「あ!さゆりちゃんっ!」

ぱっと顔を輝かせまっつんの元に駆け寄っていく

「...」

「なぁちゃん...」

「ご飯いこ。」

「う、うん。」

私服に着替えかずみんに手を引かれながら行きつけの焼肉屋に歩を進める
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