リレー
□星見月
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つい、
君を好きなあまり
この手の内から出したくなくなる
そんな私を君は何て思うかな?
「……大佐………」やはり俯いたままのエドだが、かすかに
頬を伝うものが見えた
「何故……言えない?」
「言えないんじゃなくて……言いたくないんだ…」
と言うのとほぼ同時に、エドが大佐に抱き着いた……
「エ…ド…?」あまりの突然さに目を見開くロイだったが、すぐにいつものキザ
っぽいすました顔に戻ってエドを抱きしめ返した。
「…………大…佐………しばらくこのままで…いさせて」
涙があふれてくる…悲しい…寂しい…
でもなんだろう…
すごく落ち着く。
「…言ってごらん?一人で抱え込むのはよくないよ?」
…大佐は
人の温もりを与えてくれるんだ。
エドは自然に、ロイを見上げながら…………
言った。
「寂しいんだ…大佐に会いたかった…」
「エド…」何て可愛いこと言ってくれるんだ君は……なんてことは口にはけして
出してはいけない………
「馬鹿みたいだな……俺」
「何故?」
君はどうしていつも自分を責めるのか…私にはわからないよ。
「オレ…さ、なんかダメなんだ。もぅ……た…ぃさが、いなきゃ…月が…照らしてくれていたって…ずっと寂しいままなんだ…よ……!!」