リレー
□星見月
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エドの涙が…頬を伝わり
軍服に落ちる
「ねぇ…側に、いてよ?…ねぇ…!!」
そう言って
確かめるように軍服をつかむエドを見ているのが辛くて
ロイは思い切り強く抱きしめた
「そんなことを言われたら私の方が哀しくなりそうだ……だから、そんなこと言わないでくれ…君がいなくなった世界には意味がないだから……」
エドは…有難う…と言うと………
「大佐……大好き……」
朱に染まっていた顔を更に赤く染めてロイに聞こえる程度の小さい声で言った…
…
「ああ…私も君が大好きだ…………愛してる…」
ロイはそんなエドに答えるように、エドだけに聞こえるぐらいの小さな声で言っ
た。
エドはためていた思いをぶつけるかのように、ロイを強く抱きしめ返しながら
「もう…離れたく…なぃよ?一人は…もう…嫌なんだ」
と、呟いた
ロイは、エドを抱きしめていた腕にさらに力を込めて…あぁとだけ言った……
月が雲に隠れて辺りは本当の闇に包まれた…いつもなら電灯の点いている、この
公園は深夜を回ると消えてしまう…
「エド………」
静かな公園にエドを呼ぶロイの声が響く……
「………何?」
ロイの胸に顔を埋めてたエドが、顔を上げる
「君が…もし…暗闇で迷っても絶対に私が先を照らしてあげるよ………太陽より
も月よりも明るく……」
そして…先を歩いて上げる
よ…君がこの不安定な道に
転ばないように…………
END