15番目の幻想

□notes
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《一番始めの…》



「兄さーん」

ベッドに入ってからの十数分、ずっとスマホをいじっていたステラが突然イグニスに声をかける。

「どうした?」

イグニスは読んでいたレポートから目を離し、ステラの方に顔を向ける。彼女はベッドから出て、イグニスのすぐ傍に来ていた。
その顔に満面の笑みを浮かべて。

「誕生日おめでとう!!」

ステラはとても嬉しそうに言うと、その勢いで兄にぎゅっと抱きついた。
イグニスはステラの行動に少し驚く。しかし、すぐに照れたような笑みを浮かべた。

「ああ、ありがとう」

そのままステラの頭を撫でると、彼女は嬉しそうに笑う。

「ふふっ、やっぱり自分の誕生日より嬉しい!」
「その言葉は毎年聞いているな」
「えー、だって事実だもん!」

ステラは少しおどけたように言うと、イグニスの頬にキスをした。
そして、また笑う。

「最初のプレゼント!」
「いつも、悪いな」
「ほんとほんと! 毎年2月は忙しくなるんだから!」

口ではそう言いつつもどこか楽しそうなステラを見て、イグニスは満ち足りた気持ちになった。



(ノクトとかグラディオにも一言くらい言っとけ〜! って言っておいたから、祝われてください)
(ああ、わかった)



Happy Birthday Ignis !! 2017,2,7

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