白西 短編小説
□花嫁さん!?
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朝5時。
今日は朝から会社のミーティングがあるため、いつもより早起きする私。
「まいやん、おはよー。今日はやけに早いな〜」
寝室を出れば、キッチンで朝ごはんを作る黄色いエプロン姿の私の(妻)七瀬が目に映る。
「七瀬、おはよー!」
七瀬に返事をしながら、しばらく七瀬を眺める私。窓から朝日に照らされて、真剣な表情を浮かばせる七瀬。
毎朝、この光景を見るのが一番好きだ!!
朝ごはんを作る七瀬はいつも穏やかな表情になるし、何より、七瀬と結婚したことがすごく実感できる時間でもあるから。
「おー、今日はとん汁だ!」
朝支度を終え、テーブルにつくと。朝ごはんが綺麗に並ばれていた。
「うん、今日のお昼もまいやんの好物を入れておいたから、楽しみにしとってね!!」
にっこりとそういいながら笑う七瀬。彼女は、その甘ったるい声で発する関西弁がどれほどかわいいものなのか、理解しているのであろうか!?
「やった!七瀬の手料理は上手いから!また会社の人に羨ましがられるぞー!」
「そんな、まいやん大袈裟だよ」
頬を赤らめながら、謙虚にそう答える七瀬。
「ごちそうさまでした!!!」
朝ごはんを平らげたあと、急いで着替えをする私。
ワイシャツのボタンを素早く閉めるのにはもう慣れた。灰色のスカートにシャツを入れて、今日は青のネクタイにしよっと手にする。ボタンとは違い、まだネクタイには慣れない、適当に結び。最後は灰色のブレザーを羽織って、出かける準備はできた。
「まいやん、はい」
「ありがとう!!!」
七瀬から愛妻弁当をしまう。今日一日のエネルギー源のもとだ!!
「いってきまーす!!」
「まいやん、ちょっと待って!!」
玄関にいる私を七瀬が呼び止める。
「ネクタイ、また曲がっとるで?」
(サッサっサッ、シュッー)
いつまでたってもうまく結べないネクタイ。いつも七瀬が直してくれる。
「ちゅ/////ほな、行ってらしゃい」
本来なら私からするいってきますのちゅ。今日は何故か恥ずかしがりの七瀬からちゅーしてくれた!!
「七瀬っ!?/////」
自分からしたのにも関わらず、真っ赤に顔を染める彼女。さすが私の嫁!!かわいい!!そんな頑張った七瀬に
「うん、いってきます/////
頑張った私の花嫁さんには、帰ったあと、ご・ほ・う・び………あげるね?」