気まぐれ小説
□やきもちとは
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自慢ではないが、私の彼女はとてつもなくモテモテである。
それはいいことなのか?とよく人に言われるけど、私は別に悪いことでもないと思っていた。
朝のレッスン場にいくと、そこには囲まれた私の彼女の姿。
「あ、まいやん!」
なんて、遠くにいる私を見つけ、背伸びして手を振るななみん。
微笑んで、私も手を振り返すと、ななみんはまたすぐ人混みに埋もれてしまった。
ㄘゅ♡
へ?…………それは、人混みの微かな隙に見えた。今、ななみんが、、、飛鳥にちゅーされたことを………
「あれ?」
ここでふっと、私はまたあることに気がづいてしまった。
なんだが、心がこう………ポッカリと穴が空いてしまったようで、、寂しい…
今までにない気持ちだった、それを気のせいだと思い、私はそのままレッスンにとりかかった。
今日は一日中レッスンだから、終わったのはおよそ夜の8時。クタクタの体を引きずりながら、私はレッスン場を出た。
「待ってよ、まいやん!!」
ふっと後ろからななみんの声がした。振り返ると、そこには黒のコートをかっこよく着こなしたななみんが走ってきた。
「はぁ…はぁ………今日一緒に帰るって、約束したじゃん、はやいよ」
「あぁ…そうだっけ、ごめん…」
今日の私は一体どうしたんだろう。
まともにななみんの顔を見れない。ちらっとためしに見たけど、今朝のことで頭いっぱいになって、すごく嫌な気分になる。
今日のレッスンも、ずっとボーッとしていたし………ほんと、私どうしちゃったんだろう。