気まぐれ小説
□ある冬の帰り道
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「ねぇ、みさ!」
「ん?」
「愛してるよ、ちゅっ!」
「んっ………///」
不意にまいやんにチューされた私。
初森から仲良くなった私たちはいつのまにかこういうイタズラをしあう関係にまでなっていた。
「もう、急にしないでよ///……バカ…///」
「えへへ////」
頭をポンと軽く叩くと、無邪気に笑うまいやん。ソフトやステージのときはあんなにかっこよく真剣な表情をするのに、不意にこういう顔を見せてくるから、君は本当にずるいと私は思ってしまう。
「みさ、何難しい顔してるの?」
「えっ?」
ちょんっとまいやんに眉間をつつかれ、初めて自分が眉間にシワを寄せていたことに気づく。
「ねぇみさ、今夜うちで飲まない?何あったかは知らないけど、話ぐらいなら聞いてやってもいいぞ?」
すごい上から目線だけど、まるでイタズラをする子供のように、意地悪な笑顔を浮かべながら、腰に手をおくまいやんは、ただひたすら可愛いとしか思えなかった!
はい、でなわけで、まいやんちで飲むことになった私たちはスタジオをでて、コンビニに入って、でた。
「あ、、、寒っ!!」
ビールを1ダースぐらい携えながら、風の直撃を免れるようにと薄茶色のコートに小さく体を縮めるまいやん。
そんな君を見ながら
「私のポケットの中、あたたかいよ」
とまいやんの手をとり、自分の手とともに、コートのポケットの中にいれる。
「あ、本当だ……あったかい……」
しばらく久しぶりの温もりに、君がホットしたように、息を吐き出す。
「これって、ホッカイロ?」