気まぐれ小説
□やきもちとは
2ページ/4ページ
「まいやん、今日どうかしたの?」
そんな私の異変に、ななみんも気づいたようで、私の顔も見ずに問いかけてきた。
でも、そのことに対してなんだか妙にイライラして。
「何でもない、大丈夫」
とななみんを突き放してしまった。
「なんか怒ってる?」
「怒ってない!」
どうしたんだろ、私…………
「どっか痛いの?ちょっと、顔見せて」
なんか焦ったななみんは、私の前で止まって、自分に向かせようと指をあごにそい、クイッと私の顔をあげた。
だ、だめ………今ななみんの顔をみたら…
そう思い、私はななみんを振り払い、走り出してしまった。
「ちょっ、まいやん!」
そんな呼び止めるななみんの声も無視して、私は走り続けた。
はぁ……はぁ……どれくらい走ったのだろう。見知らぬ公園に入り、はぁはぁと私は息を整える。
20代になってから、こんなに走ったの久しぶり。肺に冷たい空気が入って、少し苦しい。
私はどうしたんだろ、何でななみんにあんな態度取ってしまったのだろう。明日、どんな顔して合えば………
はぁー……と大きなため息して、私はしゃがみこみ、うずくまった。
「しーちゃん」
「!?」
気がついたら、頭をあげるとそこにはななみんがいた。
はぁはぁと少し不規則な息をしながら
「あ、泣いてない」
なんて平然とそういい、しゃがんだ。
「しーちゃん、どうしちゃったの?私なんかした?」