KING RUMOR
□2 another face
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「さすがね。正解。行きましょ」
聖梨奈は跡部の手を引いてエレベーターへと向かう。
「何が目的だ?」
「そんなものないわよ。ただ景吾と遊びたいだけ。前みたいに。
明日の夜はここのプールでパーティを開くの。きっと楽しいわ」
「俺は変わったんだ」
「嘘よ」
「本当だ。今はテニスがしたいんだ」
「じゃあ合間を縫って私と遊んでよね。ちょっとしか一緒にいれないのよ?」
跡部は聖梨奈をエレベーターの壁に押し付け、激しくキスをする。
「これで満足か?」
「どうかしら」
エレベーターが到着し扉が開いた。
「もっと困った顔が見たかったけど、そう簡単にはいかないわね。こっちよ」
部屋に入り、キングサイズのベッドに跡部を押し倒す。
「ローズキャンドルもつけたいし、シャワーも浴びたいし、欲を言えばもう2、3杯ゆっくり飲みたかったけど」
「好きにしろ。逃げたりしねえよ」
「約束よ。シャワー浴びるから、飲み物頼んでおいて」
聖梨奈はバスルームへ向かった。
シャワーの音が聞こえはじめたとき、跡部は携帯電話を開く。
「ミカエル、迎えを頼む。・・・・そうか。すぐ行く」
跡部は部屋を後にした。
聖梨奈がバスルームから出ると、携帯にメールがきていた。
『明日の約束は守る。俺の家に9時だ』
「・・・あーあ、逃げられちゃった。嘘つき」