KING RUMOR
□6 ready to the party
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忍足「もしもし、跡部か、やっと繋がりよった」
跡部「アーン、何かあったのか」
忍足「大変やねん、お前ら・・・」
テニス部は次の日朝早くから練習である。
バレエを見て食事を終えると、跡部と聖梨奈はすぐに飛行機に乗った。
もちろん飛行機は、一条家のプライベートジェット。
今は聖梨奈をホテルまで送るリムジンの中。聖梨奈は跡部の肩を借りて寝ている。
跡部「なるほど。そうか」
忍足「どうするつもりや?」
跡部「パーティーをやめさせたいところだが、そのデパートはウチの管轄外でな。恐らく、ロコハートは出店させてもらってる身だから、断ったら契約更新にも関わる恐れもあるだろう。残念ながら俺が口出しできることじゃねえ」
忍足「せやったら・・・」
跡部「正々堂々受けて立とうじゃねえの。俺様の女に手出ししようなんざいい度胸だ」
忍足「本気か、跡部」
跡部「もちろんこいつに怪我はさせねえように俺がついていく。ただ正面からそのメス猫共をこらしめるだけだ」
忍足「・・・なんちゅーか、跡部らしいな。俺も心配やから色磯探ってみるわ」
跡部「そうか。助かる。頼んだぞ」
向日「・・っ、いいから、貸せよ!おい跡部っ!」
跡部「何だ」
向日「お前、聖梨奈ちゃんとどういう関係なんだよ」
跡部「・・・・婚約者だ。元な」
向日「!? 元!?どういうことだよ!詳しく教えろよ!」
跡部「それは無理な話だ。じゃあな」
向日「うわ、切りやがった!」
日吉「何て言ってました?」
向日「・・・・意味わかんねえよ」
「・・・・景吾?」
聖梨奈が目を覚ました。
「起こしたか。そろそろ着くぞ」
「うん・・・今日はありがとう。楽しかった」
「ああ。俺もだ。」
「ふふふ。嬉しい」
「・・・・・・・」
「ねえ」
跡部が振り向き、 聖梨奈はキスをする。
「今晩一緒にいてくれない?」
「だめだ」
「どうしても?」
「ああ。お前の両親に顔向けできないだろう」
「そんな理由で?家族ぐるみの仲じゃない」
「そういう問題じゃない。今日は帰れ」
「・・・残念。また今度ね」
聖梨奈が諦めて車を降り、ホテルへ入ったのを見届けると、跡部はため息をついた。