コック(海賊)2話/全7話
「よいせっ…と」

倉庫で探し物中。
ルフィ達が遊びたいと駄々をこね、しつこいのでしょうがないから、1回だけ遊びに付き合うことになったのだけど…

「ここにもない…もー!」

宝探しゲーム。
子供の時はよくやったけど、こう探してみてもなかなか目的の物は見つからない。

小さい時、よく見つけられてたな…

「あれ?こんなところで何してるんですか、レディ」
「あ、サンジくん」

こんな埃っぽいところは似合わないぜ、と食材を取に来たのだろう、小さな袋を掴む。

「宝物を探してるの」

ことの経緯を説明するとサンジは苦笑いをしていた。

カッコいいな、ちくしょう。

棚の奥を覗いてみても、それっぽいものは見つからない。
棚にかけた脚を降ろそうとすると、船が大きく揺れた。

「っ、わ…!」

咄嗟に棚を掴むが、つるっと滑り身体が倒れるのが分かった。

まあ倒れても死ぬことはないか、とこれからくる痛みに諦める。
だけど痛みはなかなかこなくて…

「大丈夫?怪我ない?」

逞しい腕が胸の下に周り、見上げればブロンドの髪がキラキラ綺麗で。

サンジに後ろから抱きしめられているこの状況。
胸がドクンと跳ね、頭の中がすごく五月蝿い。

「、っ、大丈夫!」
「よかった。なんかあったら俺、、」
「っ〜!!」

心臓が大丈夫じゃないです!!

「さ、サンジくん…」
「ん?」





その…ありがと。






[TOPへ]