悔いなき選択
□act. 01
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――地下街――
コツリ コツリ
石畳でできた道に、ブーツの靴底がぶつかる音が響く
道端に座り込んだ人々を、視界の端に捉えながら、薄暗いその場所を2人組の男女が歩いていた。
ヴィレ「あ!なぁ?リヴァイ 見ろよあれ!」
リヴァイ「ッチ 耳元でギャーギャー騒ぐな 静かにしろ」
太陽の光が当たらない 無法地帯と化した地下都市
そんな場所で、不意に足を止めて物陰の方を指差し、少女が青年の方に声を掛けた。
ヴィレ「なぁ?あれって…“立体機動装置”じゃねぇか?」
リヴァイ「あぁ…あのクソ共(憲兵団)が付けてるあれか?」
ヴィレが指差す方をリヴァイが、“それがどうした?”と言うような顔で向くと、物陰に複数の立体機動装置が、乱雑に置かれていた。
ヴィレ「なぁ?あれさえ有れば 俺等の“仕事”少しは楽になるんじゃねぇか?」
リヴァイ「……帰るぞ」
ヴィレ「ェエーー」
リヴァイ「“これ”を持っているんだ…“今”は諦めろ」
リヴァイは、自身が持っている荷物の方に一度視線を向け、スタスタと歩き出した。