悔いなき選択

□act. 05
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イザベルが仲間になって、数週間後の事…

老人「♪〜〜♪〜♪〜〜」
イザベル「なぁ じいさん 何やってんだ?」

老人「…… 歌を歌っているんじゃ 運がよけりゃ 通りすがりの気分屋が 食べ物を恵んでくれる」

そう言った老人の足元に置かれた欠けた皿の上には、古くなって固そうなパンが置かれていた。

イザベル「へぇ 歌って食いもん貰えるなんて スゲェな!!」

老人「上手くなくちゃ意味がねぇよ」

イザベル「なぁ 俺にも教えてくれよ!!」

老人「あぁ?」

期待したニコニコ顔で見つめてくるイザベル。

老人「……」

その視線に老人は、根負けする。

老人「勝手にしろ」

イザベル「おう!!」


そこへ、仕事の為にイザベルとは別行動していたリヴァイ、ファーラン、ヴィレの3人が通りかかる。

ファーラン「何やってんだ アイツ…?」

ヴィレ「さぁな… またアホな事考えてなけりゃいいが…」

リヴァイ「……… まぁ 飯時には帰って来るだろ… ファーラン ヴィレ 帰るぞ」

ヴィレ「あぁ...」

ファーラン「ハイハイ...」


〜 アジト 〜


あの後、"仕事"で手に入れて来た食糧を貯蔵庫にいれてから、3人でイザベルが帰って来るのを待っていた。


カチコチ カチコチ

「「「………」」」

カチコチ カチコチ

「「「………」」」


静かな室内に、秒針が時を刻む音がやけに大きく聞こえた。

リヴァイは、何時もの定位置でナイフを磨いていて、ファーランは、ソファーでお金の残高を確認していて、ヴィレは、イザベルの立体機動装置の点検をしていた。

それぞれが、違う事をして彼女の帰りを待っているのだか、かれこれ3時間は経っているのだ。


ヴィレ「リヴァイ… イザベルを迎えに行って来るよ」

リヴァイ「1人で行くな 俺も行く ファーラン!! 留守を頼む!」

ファーラン「ハイハイ… 行ってらっしゃい」


黒いマントを羽織って外へと繰り出して、さっき一度帰宅した際に彼女を見た所へと足を進めた。
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