深緑の捜査官
□FILE.006
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有希「―――ん ―――ちゃ――― お―――ちゃん 起きて!!―――ちゃん!!起きて!! 海色ちゃん!! ハァー やっと起きた? もぅ〜 お風呂で寝ちゃダメでしょう?」
蘭「海色お姉ちゃん 寝るならお部屋のお布団で寝ないと!!」
海色「ごめんなさい...有希子ママ 疲れてたみたいで… 本当にゴメン… 部屋で休んでいるね…」
有希「ご飯の時にちゃんと起こすから しっかり体を休めてね」
海色「うん… ありがとう!!」
そう言って、室内浴場(大浴場)を後にする海色は、有希子が心配そうな瞳で見つめていることに気付いて、有希子と蘭の方へと振り返った。
海色「有希子ママたちも 逆上せないぐらいの時間で上がってきて下さいね!!」
茶目っ気たっぷりに悪戯っ子のような言い方で言って、海色はその場を後にした。
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〜客室内(♀)〜
海色「(まだ 布団は敷いてないと思ってたんだけどな… まぁ "今"の私にとっては 有り難いけど…)」
そう思っているのには訳があった。
壁掛け時計が指している現在の時刻は"18:15"であるからだ。
そもそも、小学校の修学旅行に参加したことが無い海色にとってはホテルに泊まったことはあっても、旅館に泊まったことは一度も無いのだ。
海色「ふわぁ〜)) (眠い… 寝よ寝よ)」
欠伸をひとつして布団に潜り込んだ海色の意識は直ぐにブラックアウトした。
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… 有希子&蘭side …
有希「ふ〜 さっぱりした〜♪ 優作と新ちゃんも上がってきたかしら? そう言えば蘭ちゃん 英理ちゃんと小五郎ちゃんは19:00頃に此処に来るのよね?」
蘭「うん!! お父さんの仕事が終わったら お母さんの車で一緒に来るって言ってたよ?」
部屋へと戻りながら話していたため、あっという間に着いた2人は、そっと部屋の襖を開ける。
海色「zzz… ZZZZ… しゅぅ…せんぱぃ… そえは…わたしのくえぇぷれしゅ… かえひてくらはい… せんぱぃのは…しょの…じゃんぼぷいんれしょ…はやくしないと…zzz… ZZZZ…」
「「((どんな夢見てるんだろう……))」」
海色の寝言に2人は同じ事を考えて、クスクス笑い出した。