鬼灯夢

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それからそんなこんなあって鬼伏家講演会については桃太郎さんと私が合同で請け負うことになった。

「...鬼伏家晩年の謎の奇病の原因は分かったのでそれは除外で」
はい...。と鳥海おじいちゃんは小さな声で言った。
たしかに私も死ぬ直前めちゃくちゃ苦しかったし擁護できん...なむなむ。

「刀を貰って鬼を切り、その家系を代々続けてきたってスタンスでどうですか?」

「そんな感じでいきましょうか。」

「よしよし!うん。あとは麻耶に任せて飲むか!」
日本酒が入ってるであろう一升瓶を取り出した。

「流石は親父だなぁ!」
愛宕おじいちゃんも同調する。いかんいかん!

「高雄おじいちゃん、愛宕おじいちゃんダメです!鬼灯様仕事中です!それに私も!」

「いえ、これは仕事に入るでしょう。構いませんよ。麻耶さんは閻魔大王へ酒盛りしてくると連絡を。ところで私は独身なんですよ高雄さん。」
お酌しながら高雄おじいちゃんへ近づく鬼灯様。

「おお!麻耶は鬼灯様の秘書でもしてるのかぁ?」
酒が入り、上機嫌になる高雄おじいちゃん

「いいえ、私の護衛です。優秀ですよ」

「そうかぁー。ガハハハハ!そのまま入籍すればイイのになぁ!」
ヤベェ...この酒盛りめんどくさくなるぞ。

「麻耶ちゃん...今夜ボクと仲良くしようよ?」
酒が入ったのか若干強引になる白澤さんまな板のような胸を触ろうとするから困る。
「ちょ...白澤さんやめてくださいよ。桃太郎さーん!ヘルプ!」

桃太郎さんの方角をみれば...
うわぁ、絡まれてる絡まれてる

「僕だってね『魂送り』なんて初めて聞いたんだよぉ...斬った鬼の魂が刀に溜まってそのうち刀の限界がくるなんて知らなかったんだよぉ!」

「あぁ...はい。そうですよね」
鳥海おじいちゃんに桃太郎さんめちゃくちゃ絡まれてるーー!ヘルプって言いたいの桃太郎さんの方ですね!
ウチの先祖がサーセン!!

「いや、本当にやめてください白澤さん!」

「あ、そうだよね。ここじゃ恥ずかしいよね...じゃ行こうか。」
ヒョイと持ち上げられ、顔に熱が集まる
憧れのお姫様だっこがこんな形で叶うとは!!...じゃない!

「...おい、若造。ウチの孫娘お持ち帰りとはいい度胸じゃねーか」
そんな声が聞こえたかと思えば愛宕おじいちゃん

おっとォォ!?空になった酒瓶を白澤さんに投げつけたァ!

「いたい!痛いよおじいちゃん。しかもボクの方が歳は上だよ。」

「お持ち帰りを否定してください!白澤さん!愛宕おじいちゃんの顔が怖い!」

「おい白豚ァ!その手を離しなさい!こっちはご先祖ご公認だ!」

「麻耶ちゃんも嫌だよね。先祖に媚売った奴なんか」

「いや...大事にしてくれる人がいいな」
おっと本音が

「分かったか朴念仁!僕なら麻耶ちゃんの心もカラダもどっちも満たしてあげられるぞ!」

「なんだ若造!昼顔妻なんぞに麻耶はさせないぞ!」
なんで愛宕おじいちゃん昼顔知ってるんですかね!?不倫ダメ絶対!

「あーもう収集つかないんで!コレでお開きにしましょう!」
桃太郎さんの一声でもちろんご先祖様達は暴れるのを辞めた。



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