鬼灯夢
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「ぁ...あの鬼灯様。先程は本当に申し訳ございませんでした。」
先程の奇妙な行動について詫びた。
本当になんであんな事したんだ。
ストレス??
次の場所へ行くための朧車の中はこんな感じでお通夜状態。草も生えない。
「いえ、それについてはもういいです。しかし、あなたについての態度を改めるいい機会になりました。」
ゾワゾワと嫌な予感がした。
今は機嫌よく目を細め私を見るあなたが怖いっす
「...これ以上私をかき乱すのはやめてください。抑えが効かなくなる」
...お姉ちゃーん!!
いま脅迫されたよね!?え!?
次は殺すってことだよね!?(違う)
地獄に来てもう1回死ねってか!
勘弁してよ!007じゃないんだから!
「あの鬼灯様。これから行く『不喜処』とはどのような地獄なのですか?」
せめて、話を別なものに変換させようと話題を出す
「あぁ、不喜処はですね。ものすごく簡単に言うと『動物いじめをしたら行く地獄』です。是非ムツゴ●ウさんが地獄へ来た暁には責任者になって頂きたい。」
ム●ゴロウさん...あなたコッチに呼ばれとります。
現世での行いには充分ご注意して欲しいです。
「あとは...そうですね。麻耶さんが好みそうと言うと桃太郎さん達の元家来達が不喜処での任についてます。」
その後、桃太郎様御一行が現在に至るまでの過程を話してくださった。
若気の至りですね。微笑ましく思います。
「というと犬島様、猿王様、キジカ様ですね」
「...何を言っているんですか」
「鬼伏家に伝わる地の各場所に『犬の島』『猿王山』『キジカ谷』と動物の名前がついた地名があるのです。そこからお呼びしているのです。」
「...近いうちに鬼伏家についてお話して頂くと思います。流石に興味深いです。」
先ほどの事は淡い記憶になったのか妙な雰囲気が消えた。
よかった!まだ生きていられる!
不喜処へ到着して、朧車を私たちは降りた。