・haikyu-!!
□迷子のカラスの子
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ひなたはその冬の寒い日、友達とかくれんぼをして遊んでいました。
(イズミンもコージーも、俺のこと空からすぐに見つけちゃうんだよなぁ…。飛ぶのは反則じゃない……???とにかく今日は絶対見つからないところに隠れなきゃ!)
友達に見つからないように。
ひなたは森の中を北へ北へと進んで行きました。
数十分後、イズミンはコージーを空から見つけましたが、2匹とも顔を真っ青にしていました。
いつもなら1分あれば見つけられるひなたが、どこにも見当たらないのです。
2匹は必死に探しましたが、とうとう見つけ出せず、ひなたの家族や近くに住んでいるカラスたちに事情を話して、一緒に探し始めたのでした。
一方、ひなたは。
「ここ、どこだろ……??」
見知らぬ土地で、完全に迷子になっておりました。
「どんどん暗くなってきた…帰らなきゃ……。でも…。」
道、わかんない……。
ひなたは諦めずに来た道を戻ろうとしましたが、暗い森の中ではじぶんがどのみちをから来たのかさえ分からないのでした。
暗くて、寒くて、怖くて。
ひなたは、誰か助けて!と心の中で叫びました。
その時。
「おい、お前何してんだ。」
「ぴぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????」
そこにいたのは、
あの天才カラス、かげやまでした。
しかしひなたは少し離れたところに住んでいるため、かげやまが天才カラスだということを知りませんでした。
「だっだだだ、誰!?」
「…お前、俺のこと知らねーのか……?」
「し、しらない…っ。」
かげやまは迷子カラスを心配し、じっと見つめたまま解決策を探していましたが、その鋭い眼光はひなたを怖がらせるのには十分でした。
「う、うわああぁぁぁん!かぁさぁーん!とぉさぁーん!!なつぅー!!!」
「!?」
ひなたはあまりの恐怖に泣き始めてしまいました。
「お、おい、落ちつ」
「ふえぇぇぇん怖いいぃぃぃ!!!!!」
「っ、」
かげやまは、どうしていいかわかりません。
とりあえず落ち着かせようと自分の家に連れて帰りました。