青紫ちゃん【獄変】

□見習いの悪夢
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「……っ!」

目が覚めた。気分は最悪で、寝汗もだいぶかいていたみたいだった。

「おい」

だるそうな声に驚き、そっちを向くと田噛さんが座っていた。

実際はそんなにたっていないんだろうけど、ひどく懐かしく感じてしまう。

「田、噛さん……」

ゆっくりと起き上がる。

なんとなく、落ち着いてくる。

そうだ、アレは、今とは関係ない。

落ち着いて来たはずなのに、何故か体が震えていた。

夢、アレは夢。そう、言い聞かせてもなかなか止まらない。

それを見ていた田噛さんが自分のいるベッドに腰掛けて来た。

「まだ、辛いんだったら寝とけよ。
……だりぃけど、看病としてここにいるから安心しろ」

顔は見せてくれなかったけれど、田噛さんにしては、優しい声で言ってくれた気がした。

少しして震えが止まると、タイミングよく寝汗を拭くタオルを渡してもらえたので、しっかり拭いて、布団を被る。

「田噛さん」

「なんだよ」

だるそうな声を聞いてから布団から顔を出して田噛さんに今出来る、精一杯笑顔の笑顔でお礼をする。

「ありがとう」

すると、田噛さんは照れくさそうにしながら

「……っさっさと寝ろよ!」

と布団を強引に顔まであげてきた。

自分は、それに抵抗せずに、そのまま眠る。




見た夢は、さっきの続きだった。


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