夢追い人【進撃】

□8話
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マルコがハッとした顔をしているのを見て私は、やっぱり、と思った。


壁外調査から帰って来ない。
それは言ってしまえば私の死を意味する。

その時に、今ここで私の今後を聞いた人がどう思うか。

悲しんでくれる人もいるかもしれない
やっぱり調査兵団なんて、と思う人もいるかもしれない


「あの時に止めていれば」なんて“後悔”する人もいないとは限らない。

それであの質問だ。
……マルコはとても優しい人だから、そうやって後悔しないなんて限りないよね。

黙ったままのマルコに思ったままを伝える。

「マルコは優しいもんね」

それを聞いて、ひどく静かに「そうでもないよ」とマルコは言う。

「優しいよ」

本当に優しいから

やっぱり、伝えるべきじゃないよな。
後悔させたくない。

「言っとくけど、さっきのはただの不謹慎な話で私は絶対に生き延びるつもりだよ
それで、マルコがいっぱい出世して、私も出世してさ、偉くなったらきっと調査兵団の未来は明るいから」

そうなったら、いいね。

と、そこまで言いそうになって口を閉ざす。
マルコが私は生きてるのに悲しそうな顔するから。それに、辛気臭いの私は苦手だし。

「なんてね!この話もうやめよっか! 」

無理やり明るい声をだして笑いかける。マルコにちょっとびっくりされたけど気にしない。

「さっきも言ったでしょ!私は生きるから!マルコも頑張って出世してね!」

笑った顔を作ったままそう言うとマルコはぎこちなく笑って「善処するよ」と言ってくれた。

それを聞いて私は空を見る。
「ねえ、空、見てよ」

マルコにもそう促すして、空を見てもらう。



私が後悔しないように、でもマルコにも後悔されないように。
精一杯、遠回しで。


「星。


星が、綺麗ですね


って思って」

……伝わらないと分かっていても胸は締め付けられるし、顔は少しだけ火照るの感じた。

私の好きな本当の言葉。きっとマルコは知らない意味のある言葉。
顔なんて見れたもんじゃないので、正面を見ながら立ち上がって



「ごめん、こんなに遅くなっちゃって。もう寮に帰ろっか」


そう言いながら振り返ると

少し顔の赤い、真剣な顔をした、マルコが
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